カナダのTVドラマ『アボンリーへの道』 は、モンゴメリの小説『ストーリー・ガール(The Story Girl)』と『黄金の道(The Golden Road)』をもとにしたお話で、赤毛のアンの登場人物マリラとリンド夫人のその後の生活なども描かれています。プリンスエドワード島の自然とアンの世界をたっぷり楽しむことができるスピンオフ作品で、懐かしいキャラクターたちと再会してみませんか。
赤毛のアンの登場人物と『アボンリーへの道』

『赤毛のアン』 の登場人物が出てくる『アボンリーへの道』は、 アンがギルバートと結婚したその後という設定で、マリラやリンド夫人などおなじみのキャラクターも登場します。
『アボンリーへの道』は、 L・M・モンゴメリの小説『ストーリー・ガール(The Story Girl)』と『黄金の道(The Golden Road)』をもとにしたカナダ製作のテレビドラマで、舞台は『赤毛のアン』と同じくプリンスエドワード島のアボンリーです。
『アボンリーへの道』はアボンリーを舞台に、主人公ストーリー・ガールことセーラ・スタンリーが、キング家の人々やアボンリーの住人たちとの交流を通して成長していく心温まるお話です。『赤毛のアン』シリーズのエピソードもチラホラ出てくるので、アン・ファンは思わずニンマリ。ドラマを見ると、アンの世界がより深まること請け合いです。
ちなみに、アンブックス(アンシリーズ)と呼ばれるモンゴメリ作品には『赤毛のアン』 をはじめ、『アンの青春』、『アンの愛情』、『アンの幸福』、『アンの夢の家』、『炉辺荘のアン』、『虹の谷のアン』、『アンの娘リラ』、『 アンの想い出の日々 』、『アンの友達』、『アンをめぐる人々』 がありますが、その中で、アボンリーが舞台になっている作品は『赤毛のアン』、『アンの青春』、『アンの愛情』、『アンの友達』、『アンをめぐる人々』です。
アボンリーへの道の舞台はプリンス・エドワード島

『アボンリーへの道』の舞台は『赤毛のアン』と同じくプリンス・エドワード島のアボンリーで、赤毛のアンの登場人物のその後のエピソードなども盛り込まれています。
アボンリーには、セーラの亡き母ルースの姉妹であるキング家のヘティとオリビア、兄のアレックとその家族が暮らしています。都会育ちのお嬢様セーラが、ある事情で田舎町のアボンリーに引き取られ、キング家の人たちとの交流を通して成長していく過程が描かれています。
アボンリーの「ローズコテージ 」 に住む初老の独身女性 へティ・キング は、キング家の長女で教師をしています。プライドが高く頑固で偏屈なところもありますが、根は優しい人なので、最初はセーラと反発し合いますが、次第に心を開き、やがて二人は本当の母娘以上の関係になっていくのです。それは、アンとマリラの関係にも似て、モンゴメリ作品の真髄を見るかのようです。
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マリラとリンド夫人のその後

『アボンリーへの道』では、 赤毛のアンの登場人物のその後の暮らしを垣間見ることができます。赤毛のアンのスピンオフとも言える作品なので、マリラ、リンド夫人、ステイシー先生など、名前を聞くだけで懐かしい気持ちになります。
マリラ・カスバートはアン・シャーリーの育ての親で、グリーンゲイブルズに住むマシューの妹ですが、原作と同じく『アボンリーへの道』でも質素で堅実的な女性として描かれています。『アボンリーへの道』は アンがギルバートと結婚した後という設定なので、残念ながらマシューは登場していません。
マシュー亡き後、マリラは親友のレイチェル・リンド (リンド夫人)と一緒にグリーンゲイブルズで暮らしています。双子デイビーとドーラも同じ屋根の下で暮らしているのですが、『アボンリーへの道』のシーズン3『友よ 安らかに』で、マリラは亡くなってしまい、その後、リンド夫人が双子のデイビーとドーラを引き取って育てることになります。
ミュリエル・ステイシー(ステイシー先生)は、 アボンリー小学校の教師で、アン・シャーリーの憧れの存在でした。キング家のヘティとはクイーン学院の同窓生で、教育委員長を辞めた後、雑貨店を経営します。その後、ヘティの後任教師のクライブと結婚し、クライブの子ども3人(アーサー、モーガン、イジ―)の義母になります。
アン・シャーリーはギルバートと結婚してアボンリーを出ているという設定なので『アボンリーへの道』 には一度も登場しませんが、ギルバートは、マリラが息を引き取るエピソード『友よ 安らかに』(シーズン3-13)で、 猩紅熱にかかったアンの代わりにアボンリーに戻ってくるという設定で少しだけ登場しています。そのほか、リンド夫人と犬猿の仲(!)だった隣のハリソンも出てきたりして、赤毛のアンのファン心をくすぐります。
プリンスエドワード島の美しい自然の中で様々な出来事が描かれる『アボンリーへの道』。赤毛のアンのその後を物語を想像していた方にとってもきっと楽しめる要素がたくさんあると思います。
さいごに
カナダの人気テレビドラマ『アボンリーへの道』には残念ながらアン・シャーリーは登場しませんが、マリラやリンド夫人など、赤毛のアンの登場人物のその後の生活を知ることができます。赤毛のアンのスピンオフとも言える作品で、懐かしいアンの世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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